賞与はいくら払うべきか
- 2017.11.8|Hirai Blog
年末に近づいてくると、クリニックの先生から「冬の賞与はいくら払ったらよいでしょうか?」という質問をよく受けます。
賞与はいくら支給しなければならない、という決まったものはありません。
ただ、ポリシーを持って支給額を決定しないと、賞与のたびに感覚で金額を決定してしまい、クリニックの経営状況に対して払い過ぎになったりあるいは、少なすぎることになることもあります。また、もらう側のスタッフからすれば「なんでこの金額なのだろう?」と院長の気持ちがわからなくなることもあります。
クリニックの経営面からみると賞与財源をこの範囲とする、という財源枠の方針を持っているといいかもしれません。
例えば、人件費(給与と賞与とこれにかかる法定福利費)を売上の20%とする、ということであれば、賞与の財源は
直近の半年分の売上×20%-(既に支給した直近の半年分の給与+給与に掛る法定福利費)
とすることができます。
ただし、上記の式によって算出される賞与の財源は賞与にかかる法定福利費を含んだ金額になることを忘れないようにしないといけません。
法定福利費は額面に対して15~17%かかっていると思います。
ですので、上記式によって算出された金額÷117%が
賞与の額面となるわけです。
この財源の内訳は各スタッフの評価により決めていけばよいかと思います。
この方式はクリニックの売上があがれば財源が増えますし、売上が前年と同じでスタッフの数が増えていれば一人当たりの賞与は基本的に下がることになります。
スタッフの頑張りが反映されやすいかと思います。
この財源の考え方も取りながらも、基本給の〇ヵ月分、というのも一つ参考にしてもいいと思います。
ちなみに厚生労働省の調査結果によると、
クリニック(事業所規模5~29明)の平成28年度の賞与は毎月決まって支給する給与等(給与+役職手当)に対して1.07ヵ月分、216,932円です。
賞与支給で大切なのは、スタッフへ「賞与がこの金額になったのはこういう頑張りをしたからですよ。今後こういう活躍を期待しています。」と院長の想いを伝えること、これまでの仕事ぶりに対してしっかりフィードバックすることだと思います。
スタッフが「私は院長からしっかり見てもらっている」、と思うことが大切です。
ちなみに私はここ10年賞与をもらっていないので、もらいたいです(笑)